ざっくり説明

楽譜を書く際に用いられる記号の一つ。

その曲(あるいは箇所)の調(キー)が何であるかを表している。

15種類ある。


がっつり説明

調号は楽譜を書く際に用いられる記号の一つです。

楽譜では、その曲(あるいは箇所)の調(キー)が何であるかを記号を使って表しています。


調号を表すために使われる記号は2種類あります。

♯(シャープ)と♭(フラット)です。


具体例として、下の画像を見てください。

赤い枠で囲われた♯(シャープ)が調号で、Dメジャー(Bマイナー)を示しています。



さて調号によって示されるキーですが、キーはメジャーキー・マイナーキー含めると、全部で30種類あります。

ただ平行調の関係にあるメジャーキーとマイナーキーは、同じ調合によって表されます。(平行調に関してはこちらを参照)

したがって、調号を使ってのキーの表記は15種類です。

下の表は調号とキー(調)の対応表です。



項番

メジャー

マイナー

調号

1

Cメジャー

Aマイナー

2

Gメジャー

Eマイナー

3

Dメジャー

Bマイナー

4

Aメジャー

F#マイナー

5

Eメジャー

C#マイナー

6

Bメジャー

G#マイナー

7

F#メジャー

D#マイナー

8

C#メジャー

A#マイナー


項番

メジャー

マイナー

調号

1

Fメジャー

Dマイナー

2

B♭メジャー

Gマイナー

3

E♭メジャー

Cマイナー

4

A♭メジャー

Fマイナー

5

D♭メジャー

B♭マイナー

6

G♭メジャー

E♭マイナー

7

C♭メジャー

A♭マイナー


上記の2つの表で確認できますように、 音部記号(ト音記号)の右隣に記されている記号(#, ♭)とその数(0〜7)によって、調合は示されます。

例えば調号がつかない場合はCメジャー(Aマイナー)キーです。

#が1つの場合はGメジャー(Eマイナー)キーです。

♭が2つの場合はB♭メジャー(Gマイナー)キーです。


次に調号の♯(シャープ)、♭(フラット)の五線譜上の位置に注目してください。

調号を構成する記号の位置には意味があります。

記号の位置は、Cメジャースケール(ドレミファソラシ)に対して、 どの音が デフォルトで半音上がる(♯)、半音下がる(♭)かを示しています。


具体例としてGメジャー(Eマイナー)キーを見てみましょう。



ファの位置に#(シャープ)がついていますね。

これはファの音はデフォルトで半音上がるという意味になります。

ではGメジャースケールの構成音の面から確認してみましょう。

Gメジャースケールの音の並びは(ソラシドレミ ファ# )ですよね。

このように調号の記号の位置は、そのキーがCメジャースケールに対して、どの音がデフォルトで♯(シャープ)、♭(フラット)するかを示すものなのです。


他のキーも見てみましょう。



ドとファの位置に#(シャープ)がついていますね。

つまりDメジャー(Bマイナー)キーを示しています。

そしてDメジャースケールの構成音の並びは(レミ ファ# ソラシ ド# )です。

このように、調号はその曲(あるいは箇所)の調(キー)が何であるかを表すと同時に、Cメジャースケールに対して、どの音がデフォルトで♯(シャープ)、♭(フラット)しているかを示しているのです。


まとめ

楽譜を書く際に用いられる記号の一つで、調(キー)を表している。

平行調の関係にある調は同じ調号を使って表し、種類は15種類ある。

調号の五線譜の位置は、 Cメジャースケール(ドレミファソラシ)に対して、どの音がデフォルトで♯(シャープ)、♭(フラット)しているかを示している。