アルペジオ
アルペジオはソロギターの基本中の基本!
アルペジオはソロギターにおいて最も基本となる奏法です。ソロギター初心者の方は、アルペジオに慣れることが、ソロギター入門の第一歩となるでしょう。このページでは、アルペジオの概要、譜面上の表記、エチュードを使った練習、そして実際の楽曲(『Happy Birthday to You』と『きらきら星』)を演奏してみましょう。
なお以降の解説は右利き用ギターを想定して解説しており、左手で弦を押さえ、右手で弦を弾くものとします。
アルペジオはバラバラに弾く!
アルペジオとは、コードの構成音を同時に弾かず、バラバラに演奏する奏法のことです。繰り返しになりますが、アルペジオはソロギターにおける基本奏法ですので、必ずマスターしましょう。具体的には1弦から6弦までを一気に弾くのではなく、1弦ずつ弾きます。
さっそくCコードを例に、譜面を見てみましょう。
五線譜・TAB譜・ダイアグラム譜を見ると、3つの音を出すことが読み取れます。
音の高さ | 音の長さ | 押さえる位置 | 押さえる指 (左手) |
弦を弾く指 (右手) |
---|---|---|---|---|
ド(C) |
4部音符 |
5弦3フレット |
薬指 |
親指 |
ミ(E) |
4部音符 |
4弦2フレット |
中指 |
親指 |
ド(C) |
4部音符 |
2弦1フレット |
人差し指 |
親指 |
弦を弾く右手の指ですが、今は全て親指で引いてみてください。
動画を参考にして、アルペジオで音を出してみましょう。
動画の再生速度ですが、調節することができます!
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詳しくは こちら をご覧ください。
このようにアルペジオとは、1弦ずつ音を出していく奏法です。
弦と弾く指の対応
先ほどはわかりやすく3音全て親指で弾きましたが、実際は他の指も使って演奏します。
下の表が弦と弾く右手の指の対応表です。
弦 | 弦を弾く指(右手) |
---|---|
1弦 |
薬指 |
2弦 |
中指 |
3弦 |
人差し指 |
4弦 |
親指 |
5弦 |
親指 |
6弦 |
親指 |
これが基本となります。
では改めて先ほどのスコアを見てみましょう。
先ほどの対応表に従って、今度は中指も使ってみましょう。
音の高さ | 音の長さ | 押さえる位置 | 押さえる指 (左手) |
弦を弾く指 (右手) |
---|---|---|---|---|
ド(C) |
4部音符 |
5弦3フレット |
薬指 |
親指 |
ミ(E) |
4部音符 |
4弦2フレット |
中指 |
親指 |
ド(C) |
4部音符 |
2弦1フレット |
人差し指 |
中指 |
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ただあくまで基本ですので、親指で3弦を弾いたり、逆に人差し指で4弦を弾いたりする事もあります。
厳密に決まっているわけではありませんので、状況によって弾きやすい指で使ってください。
アルペジオ練習
前項ではアルペジオで1小節(3音)弾いてみましたが、もう少し長く弾いてみましょう。
アルペジオのエチュード1
アルペジオ練習として、2小節のエチュードを用意しました。
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今回気をつけるべきポイントは、以下の2点です。
右手
前節に引き続き、弦と指の対応を意識しましょう。2弦は中指、3弦は人差し指で弾きましょう。
メロディパート(音符の棒・旗が上向き)と伴奏パート(音符の棒・旗が下向き)の一部で、人差し指・中指を使います。残りの伴奏パートは親指を使います。
左手
メロディの伸びを意識しましょう。メロディの伸びは左手の押さえが重要です。左手の押さえが甘いと、音が途切れてしまいます。
今回のメロディパートの音は2弦で4音出しますが、いずれも2部音符です。メロディパートは、各小節のコードのトップ音です。ですからメロディを鳴らすために2弦の指を動かす必要はありません。
伴奏パートの演奏に気を取られて、2弦を押さえる力を緩めないように気をつけましょう。
アルペジオのエチュード2
もう1つエチュードを用意しました。今度はメロディパートの指が動きます。
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今回気をつけるべきポイントは、以下の2点です。
右手
前節同様、弦と指の対応を意識しましょう。
今回はメロディパートとして、1弦から3弦まで弾きます。
1弦は薬指、2弦は中指、3弦は人差し指で弾きましょう。
左手
今回は1つのコードの中で、指を動かす場面があります。
メロディパートの2小節目の2拍目です。
TAB譜から、2弦3フレット -> 2弦1フレットへの移動が読み取れます。またダイアグラム譜から小指 -> 人差し指が読み取れます。
両方とも8部音符ですから、タイミングよく押さえるフレット・指を切り替えましょう。
アルペジオ実践
それでは実際の楽曲を演奏してみましょう。
知っている楽曲が弾けるようになると、とても達成感がありますよ!
『Happy Birthday to You』(伴奏)をアルペジオで弾く!
誕生日のお祝いソングの『Happy Birthday to you』をアルペジオで伴奏してみましょう。今までのエチュードに比べると少し長いですが、実際に演奏する機会が多いですから、ソロギター1曲目としては最適ではないでしょうか。
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今回気をつけるべきポイントは、以下の3点です。
5小節目〜6小節目
最大の難所です。
5小節目は1フレットでセーハした上で、4弦2フレットと5弦3フレットを押さえます。セーハとはバレーとも呼ばれ、1本の指で複数弦を同時に押さえる奏法のことです。
有名なセーハはFコードですね。
なぜ実際に弾かない弦もまとめてセーハするかというと、6小節目のFコード(特に6弦1フレット)を押さえるためです。5小節目のタイミングでセーハとして押さえておけば、6小節目で余裕を持って左手のフォームを変更することができます。
フェルマータ
6小節目2拍目のF音に付いている記号はフェルマータです。
フェルマータは「音符や休符を伸ばす」ことを表しています。この音は本楽曲の言わば「タメ」の部分でして、拍数にとらわれず、滑らかに音を伸ばしてください。
リタルダント
6小節目3拍目から終わりまでに付いている記号はリタルダントです。
リタルダントは「徐々にテンポを落としつつ演奏する」ことを表しています。ここは本楽曲のお祝いのクライマックスの部分です。余韻を持たせるイメージで弾きましょう。
『きらきら星』をアルペジオで弾く!
アルペジオ練習の仕上げとして、童謡で有名な『きらきら星』をソロギターで弾いてみましょう。 エチュードや『Happy Birthday to You』に比べると少し長いですが、動画を参考に練習してみてください。
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『きらきら星』の弾き方に関しての詳しい解説はこちらになります。
ただ今回はアルペジオの練習ですので、楽曲解説で書かれていることは気にせず弾きましょう。
動画はやや速めに弾いてますが、自分が演奏しやすいテンポで練習してください。
チューニングがDrop Dである点に注意です。
つまりスタンダードチューニングにおいて、6弦をEではなくDに下げたチューニングになります。