弦の張り方

弦を張る前に

アコギは弦を張る必要がある!

アコースティックギターは弦楽器です。弦を張らなければソロギターを演奏することはできません。

実は1度張った弦はずっと使えるものでもありません。

弦は演奏するにつれて、弦自体が徐々に劣化し、切れてしまうことがあります。また弦の劣化とともに音色も落ちます。

そのため弦を定期的に交換する必要があります。

このページでは弦の劣化状況のチェック、弦の取り外し方、弦の張り方について説明します。

弦に関する名称

弦の張り替えで登場する名称について説明します。

ギターを下図のように見た時、上側の弦を1弦と呼び、下へ順に2弦、3弦...と呼び、一番下の弦を6弦と呼びます。弦を張る・チューニングする際に操作する部品をペグと呼びます。

ペグとともに張った弦を固定する部分をブリッジと呼び、ブリッジの穴に刺さっている杭をエンドピンと呼びます。

弦を張る手順

既存の弦を取り外す・新しい弦を張る作業は以下の手順で行います。

  1. 弦の劣化状況をチェックする(既に張ってある場合)

  2. 既存の弦を取り外す

  3. 新しい弦を張る

手順ごとに詳しく説明します。

新しく張る弦を用意する際の弦選びのポイントについては「ソロギターの道具」を参照してください。

既存の弦のチェック

ギターに既に張ってある弦を交換するべきか判断するために、弦の劣化状況を確認する必要があります。

弦の劣化状況を確認する際は、以下の2点をチェックしてください。

ポイント 説明

見た目

既に貼ってある弦を目視で確認してみましょう。

汚れやサビが付いていませんか?

それらは音色の質を落とす要因となり得ますので、気になるようでしたら交換しましょう。

チューニング

弦が劣化に伴なって、段々とチューニングが合わせづらくなっていきます。

普段より時間がかかるようになってきたと感じたら交換しましょう。

既存の弦を取り外す

既に張ってある弦を取り外す手順を説明します。

1. 弦を緩める

弦がユルユルになるまで緩めます。

弦を取り外す際は、弦を緩めましょう。

理由は2つあります。1点目は弦を取り外す際に、意図せず弦が切れてしまわないようにするためです。2点目は弦の張力によって、ギターに余計な負荷がかからないようにするためです。

2. エンドピンを抜く

ラジオペンチ等を使います。

エンドピンは引き抜くことが可能です。

3. 弦をペグから取り外す

6弦すべて取り外します。

ペグに巻きついた弦に触れる際は、ケガをしないように気をつけてください。

※取り外した弦の管理について

アコースティックギターで利用する弦は基本的にスティール弦です。そのため地方自治体の分類方法にもよりますが、不燃ゴミというカテゴリに分類される場合が多いです。

取り外した弦の処分(管理)方法ですが、ペットポトルに詰めてに管理し、丸ごと不燃ゴミとして処分する方法がオススメです。

ペットボトル等を活用して管理しましょう。

新しい弦を張る

1. 弦をブリッジに差し込む

新たに張る弦を用意して下さい。

弦は太さによってどの弦用か決まっています。間違えないように気をつけましょう。

画像のように、どの弦用かが確認できますので安心です。

張るべき正しい弦が定まったら弦の両端を確認しましょう。

玉がついている方をブリッジに差し込みます。

3cm程度差し込んで下さい。



差し込み後、エンドピンを刺します。

まずエンドピンをしっかり固定しましょう。

固定できたら、弦を軽く引っ張ってみて下さい。

弦を引っ張る理由は、ブリッジ穴の内部にある弦の遊びをなくすためです。

2. ペグに巻きつける

まずペグの金具に弦を通します。

弦を対応するペグに巻きつけます。

ある程度弦にゆとりをもたせた状態で巻きつけましょう。

弦はペグの内側から巻きつけます。

下側に巻いた後、上側を巻くように調節します。

弦が解けないように、3回り程度は巻きつけましょう。

ナットの溝を通すように気をつけてください。

弦が張れたら不要な部分をペンチでカットします。

1本完了です!

この後弦のチューニングを行えばソロギターを始めることができます。

チューニングについては次のページを参照してください。